紀行写真集
旧奥州街道ぶらり徒歩の旅 566
南部町小向・馬場〜古町
Hitosh
南部町・馬場集落 |
小向の馬場集落である。 馬場地区は、馬淵川と猿辺川に挟まれた天然の要害で、 中世南部氏の馬場館があったところだ。 この先にある、南部氏が本拠を構えた聖寿寺館跡より古い館跡とのことで、 今でもこの台地の南側(写真手前側)に堀と土塁跡が見られるとのことだが、 確認できなかった。 |
古町丁字路 |
さらに北上すると、南部町小向古町の丁字路となる。 旧街道はここで右折となる。 正面の東北自然歩道の案内標識には、右方向は霊屋(おたまや)0.7km、 手前方向は唐馬の碑14kmと書かれてあった。 この道を左に進むと、古町温泉のあるところである。 古町温泉は、南部町小向字古町にある、 「自然薬湯」(含硫化水素単純泉)として知られた鉱泉で、 昭和10年に開業された温泉宿があり、今でも宿泊できる。 写真中央左部にある黒い板碑は、最初古い道標かと思ったが、 風化して読めなかった。 板碑の文字列の最上部は、梵字のようであった。 後で調べたら、天明4年(1784年)に建てられた、 天明飢饉の念仏供養塔とのことだ。 |
南部町・古町集落 |
丁字路を右折する。古町の集落である。 「古町」は、文字通り古い町のことで、かつては「本三戸」と呼ばれ、 南部氏の本拠のあったところだ。 街道左側に、 「おんこ街道、南部町地域づくり認定事業」と書かれた案内標識があった。 おんこ街道、?と思ったが、 イチイ(一位)のことを、北東北では「おんこ」と呼んでいる。 この先の、「正寿寺おんこ」は、樹齢1000年、高さ15m、周囲4.35mあり、 南部町の天然記念物に指定されているとのことだ。 前方の猿辺川に架かる小向橋を渡り、そのまま直進すると八戸(八戸街道)で、 旧奥州街道は、橋を渡りすぐ左の道となる。 この分岐点に「右 八戸道、左 五戸道」と書かれた追分石があったが、 今は南部町立中央公民館に移されている。 |
猿辺川 |
猿辺川に架かる小向橋より、下流側を見た写真である。 この先で、馬淵川に合流している。 右側に赤い鳥居と小さな社があった。 古町の稲荷神社であろうか。 |
若宮八幡神社参道 旧奥州街道は猿辺川を渡ると、すぐ左折となる。写真は街道左側にある若宮八幡神社参道だ。 かつての南部氏の本拠、聖寿寺館跡(本三戸城)南側に建っている神社である。 南部二代藩主實光公により城内守護、 藩中安全の祈祷所として創建されたと伝えられている。 |
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