紀行写真集



旧奥州街道ぶらり徒歩の旅 680
青森市油川・柳川〜浪返


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青森市

むつみ窯元

青森市油川の柳川地区に入る。
バス停の名前が「油川下町」となっていた。

旧油川村で、油川宿のあったところだ。

油川の地名の由来は、鶴の子が野火に襲われ、
それを助けようとした鶴の親が共に焼け死んで、
その鳥の油が流れだしたことによるとの伝承があるようだ。

写真は、街道左側にあるむつみ窯元である。
青森県出身の女流陶芸家三浦幸美氏の工房と展示室である。

むつみ窯の特徴は、ほんのりピンク色のリンゴ釉と、
貝の粉で作ったほたて釉を使用した陶器とか。

今では青森名産となっている。
ここで、体験陶芸教室も開かれているとのことであった。



イタリア館

街道右手のイタリア館。
赤レンガの洋館であるが白く塗装されている。

大正17年、イタリア人ジュセップ・ファブリーが、
陸奥湾のイワシが良質とのことで、ここに大規模な缶詰工場を建設した。

会社名はフランコ・イタリアン会社であった。
写真は、その時の工場事務所兼住宅として使われていた建物であろ。


貴舟神社
  青森市油川字浪返(なみがえし)に入ると左側に貴船神社がある。
  創建は天和3年(1683年)とのことだ。祭神は高おかみ神、綿津見神で、水や海に関わる神だ。
  油川は、羽州街道と合流する交通の要衝であり、青森港が開かれる前は、外ヶ浜第一の港であった。  


明誓寺

貴船神社に並ぶようにある浄土真宗の明誓寺。
尼僧・妙誓の庵があったところが前身とか。

この本堂は、1827年のもので、青森市最古の建造物とのこと。

この寺の境内には、イタリア館を建てたファブリーの墓がある。
台座の上に直径1メートルくらいの半球の形をしたものが据えられ、
その上に十字架が建っている。

この半球の形は、缶詰工場の蒸し釜を模ったものとか。



油川神明宮

続いて、左側にある油川神明宮。
この辺は、油川宿の入口付近で、寺社が集中して建てられている。

油川神明宮は、安政2年(1855年)の記録には、
嘉永年間(1624〜1645年)に再建されたと記されている由。
創建は、不詳のようだ。

猿田彦大神
  油川神明宮の境内にある猿田彦大神の石像と、その両隣には猿が浮刻された石像が建立されている。
  猿田彦大神は、ものごとの最初に出現、万事最も善い方へ導いてくれる神だ。
  土地開発、家業繁栄、開運、交通祈願等の神として祀られたのであろう。

(青森市 油川・千刈 柳川 浪返)
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