紀行写真集


旧奥州街道ぶらり徒歩の旅 93

日和田・山ノ井〜横森



Hitosh


日和田


芭蕉の小路

安積山の北麓に芭蕉の小径と名付けられた遊歩道が出来ている。
この少し先に、山裾より湧き出る水があり、山ノ井の清水と呼ばれていた。

前述した万葉集巻16、安積采女の
  「安積山 影さえ見ゆる 山の井の 浅き心を わが思わなくに」
と詠まれたところだ。

芭蕉と曾良もここに訪れている。

おくのほそ道碑
  碑には、おくのほそ道の安積山の件が刻まれている。
  前述の「等窮が宅を出て五里計、檜川(ひわだ)の宿を離れてあさか山有。路より近し。此あたり沼多し。かつみ刈此もやや近うなれば、いづれの草を花かつみと云うぞと〜」
の部分である。



安達太良山

日和田町横森地区に入る。

視界が開け、左前方に安達太良山が大きく見える。
「カシミール3D」(可視マップ作成ソフト)で確認すると、
三つのピークの一番右が安達太良山(1700m)である。

その右裾野に遠くかすかに見えるのが箕輪山1728m)である。
とすると、左の一番高く見えるピークは前ヶ岳(1340m)であろうか。

なお、「カシミール3D」は、山岳展望の解析の他、
リアルな三次元風景・景観CGの作成などが可能な多機能ソフトで、
街道歩きでは山座同定に良く利用させてもらっているソフトである。

磐越自動車道
  前方に磐越自動車道が見えてきた。磐越自動車道はいわき市より福島県を横断して、新潟市を結ぶ高速道路である。
  全長212.7kmで、太平洋側から日本海側まで、まさに日本横断道路でもある。全線開通は1997年であった。



横森・姉ヶ茶屋跡

磐越自動車道の手前、右側にかつての姉ヶ茶屋(あねがちゃや)跡がある。
明治の中頃までは営業していたようだ。

餡餅ときなこ餅が評判で、各藩の参勤交代のおりは、ここで必ず休憩したとか。
左の大きな石碑は明治天皇御駐輦跡碑である。
明治9年の奥羽御幸の際、横森のここで、野立て(休憩)をされたと刻まれている。

前方が広く開け、景色の良い所である。
近くに、大小の馬頭観世音が集められてあった。



(福島県郡山市日和田町山ノ井、横森)
0912/1003

写真が一部表示されない場合は、「ページの更新」(F5キー)、又は「画像の追加」(右クリック)を行うと表示されます

前へ 目次 次へ


歩行略図
安積山〜44高倉宿〜45本宮宿〜JR本宮駅



街道写真紀行


悠々人の日本写真紀行

TOP 北海道 東 北 関 東 中 部 近 畿 中国四国 九州他

Hitosh


inserted by FC2 system