紀行写真集
旧奥州街道ぶらり徒歩の旅 474
盛岡市玉山区・巻堀神社
Hitosh
巻堀神社 |
街道から右側の階段を登ったところに巻堀神社がある。 巻堀、馬場、永井村の村社であった。 祭神は猿田彦命、伊佐那岐命となっているが、 これは明治3年に巻堀神社となってからで、それ以前は南部金精大明神であった。 もともとは、男性のシンボルの形をしたご神体を信仰していた。 写真左端の大きな石は、女陰と男根を模ったものだ。 この男女石とは別に、金属製の男根像が祀られてあった。 それが、明治の大教宣布で、天皇中心の神道へ集約する為に、 古くから民間に伝わる信仰を「淫祀邪教」として禁止し、 代わりに猿田彦命、伊佐那岐命が祭神として祭られた。 なお、大教宣布は明治3年に出された詔書で、 天皇に神格を与え、神道を国教と定めて、 日本を祭政一致の国家とする国家方針を示したものだ。 |
境内社(金精大明神) 巻原神社拝殿横に小さな境内社がある。どうやらこれが、かつての金精大明神なのであろうか。 |
金精大明神御神体 |
境内社の中を覗いて見ると、予想通りかつての金精大明神に 奉納された男根が祀ってあった。 江戸時代の金精大明神のご神体は、鉄製の立派な男根であったとのこと。 金精神は、勃起した男根の形をしており、「金」は金色に輝くように、 「精」は精力絶倫な男根を意味している。 豊饒や生産に結びつく性器崇拝の信仰によるものから始まって、 子宝、安産、縁結びや、下の病などにも霊験があるとされている。 写真上部の神棚には、「巻堀神社御守護」と書かれた御札が貼ってあった。 |
子安神/巻堀神社 巻堀神社境内にある真新しい子安神。子授け、安産、子の成長を守護する石神と刻まれてあった。 金精神を蔑ろにした後悔からか、金精神と同じようなご利益のある石神・子安神を、新たに祀ったようだ。 |
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大公孫樹/巻堀神社 巻堀神社の境内にある2本の大公孫樹である。黄葉した公孫樹の葉が、境内一面を黄色の絨毯としていた。 左の公孫樹の木の背後に幽かに見える山が岩手山で、下の町並みが巻堀の集落である。 |
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