紀行写真集
旧奥州街道ぶらり徒歩の旅 419
花巻市・石鳥谷町八幡〜好地
Hitosh
花巻市石鳥谷総合支所 |
葛丸(くずまる)川に架かる葛丸橋を渡り、暫く歩くと左側に花巻市石鳥谷総合支所がある。 この背後のJR東北本線を挟んで、反対側には歴史民族資料館と 南部杜氏伝承館のあるところだ。 石鳥谷は南部杜氏の里として知られたところである。 南部杜氏は越後杜氏、丹波杜氏と並び、日本三大杜氏の筆頭に数えられる。 洗練された酒造りの技を受け継ぐ職人の故郷として、 藩政時代より330年余の歴史を担い続けており、 今でも南部杜氏は日本各地の酒蔵で活躍しているとのことだ。 |
街路灯 石鳥谷の街灯は凝っている。左写真は南部杜氏の里をイメージしたものだが、他にも石鳥谷の名物・名産を模った絵柄の街路灯が建てられてあった。 石鳥谷は、岩手県のほぼ中心部に位置し、稗貫(ひえぬき)郡にあった町である。平成18年、花巻市、大迫町、東和町と合併し、今は花巻市となっている。 石鳥谷の特産品は、リンゴ、リンドウ、そして酒とのことだ。 |
銘木杉生桜 右側にある銘木杉生桜である。太い杉の幹に寄生した桜である。 5mほどで上部を切られた杉は、旧奥州街道の路線変更があった明暦4年(1658年)頃に植えられたもの。 道路の安全確保のため、昭和58年に杉の木の上部が切断されたとのことである。 |
花巻温泉分岐 |
花巻温泉分岐である。 左折すると、県道109号線(石鳥谷花巻温泉線)だ。 花巻温泉郷は奥羽山脈の渓谷沿いにある、東北有数の規模の温泉で、 古くから湯治場としても知られていた。 |
石鳥谷肥料相談所跡 石鳥谷町八幡から好地(こうち)に入る。この辺が奥州街道87番目の宿場・石鳥谷宿の入口付近であった。 写真は石鳥谷肥料相談所跡だ。昭和3年に、ここで宮沢賢治による肥料相談所が開設された。この肥料相談所と周りの情景を、宮沢賢治は「三月」と題した詩で残している。 |
肥料相談所と街道を挟んで反対側に、今は痕跡は無いが好地一里塚があった。 賢治の詩「三月」から引用すると 「一里塚 一里塚 塚の下からこどもがひとりおりてくる つゞいて ひとりまたかけおりる 町はひっそり 火の見櫓が白いペンキで 泣き出しそうなそらに立ち 風がにはかに吹いてきて 店のガラスをがたがた鳴らす」 |
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